採用代行サービスおすすめ3選を徹底比較【2025年3月】サービス内容やメリットも解説

働き方の変化により、転職を行う労働者が増えています。結果として、企業では人材の定着と並行して、優秀な人材の獲得が重要視されるようになりました。

しかし、近年は採用手法が多様化している上、採用活動も長期化する傾向があるため、採用担当者の負担が大きくなりがちです。そこで、採用担当者の負担を減らすために、採用代行サービスを利用する企業が増えています。しかし、「どの採用代行サービスを選べばいいか分からない」という人も多いでしょう。

当記事ではおすすめの採用代行サービスを紹介します。採用代行サービスを選ぶ際のポイントや委託する業務内容、導入するメリット・デメリットなども解説しているので、採用代行サービスの導入を検討している方はぜひご覧ください。

採用代行サービスおすすめ3選を比較

採用代行サービスのおすすめを3つ紹介します。それぞれの特徴をまとめると以下の通りです。

おすすめの採用代行サービス	特徴
TARGET	100社以上のエージェントマネジメントノウハウがある
ネオキャリア	人的リソースの多さに強み
キャリアマート	細かい業務も少額かつ短期間で依頼可能

それぞれ異なる強みを持つので、自社に合ったものを選択しましょう。

TARGET

料金プラン	要問い合わせ
サービス内容	エージェントマネジメント 面接日程調整 メディア運用 採用コンテンツ作成 採用広報作成など
実績	marutto株式会社 株式会社VARK e-dash株式会社など
強み	100社以上のエージェントマネジメントノウハウがある
電話番号	03-4405-9286
会社所在地	〒105-0021 東京都港区東新橋1丁目9番2号 汐留住友ビル25階

TARGETは100社以上のエージェントマネジメントノウハウをもつ採用代行サービスです。AIなどを活用しない人力での選考業務を提供しており、より的確な選考を実現しています。

また、採用戦略の立案については、人事経験者や人材エージェント出身者が豊富なノウハウを活かして行ってくれるため、採用活動に関するノウハウがない企業でも安心して依頼することが可能です。

料金やサービス内容が異なる3つのプランが用意されている他、特定の業務のみを委託できる個別プランも選択可能なので、自社のニーズに合わせて柔軟に業務を依頼できます。採用業務に関するノウハウがない企業に特におすすめの採用代行サービスです。

ネオキャリア

料金プラン	要問い合わせ
サービス内容	応募受付対応 新規人材紹介会社の開拓 求人媒体の選定 入社手続きの代行など
実績	要問い合わせ
強み	人的リソースの多さに強み
電話番号	03-5908-8005
会社所在地	160-0023 東京都新宿区西新宿1-22-2 新宿サンエービル2階

ネオキャリアは2021年10月～2022年9月の間で1万社以上の採用支援を行った実績を持つ採用代行サービスです。採用代行を行うセンターを国内に5拠点保有しており稼働可能席数も700席以上確保しているため、工数のかかる業務にも余裕をもって対応できます。

また、センター内では一定のセキュリティ基準をクリアしているため、求職者の個人情報が漏洩するリスクが少ないのも特徴です。

営業・プランナーからディレクター、その他スタッフがチーム体制で業務を代行してくれるのも特徴で、豊富なリソースを活かした質の高い業務が期待できます。求人の応募受付や新規人材紹介会社の開拓、求人媒体の選定など、特に工数がかかりがちな業務を委託したい企業におすすめです。

キャリアマート

料金プラン	スカウト配信代行：50円〜/通 ATS初期設定：5万円〜/回 ATSデータ連携：1万円〜/月 ミニマムプラン：3万円〜/月 スタンダードプラン：10万円〜/月など
サービス内容	スカウト配信代行 ATS初期設定 ATSデータ連携 ミニマムプランなど
実績	株式会社NTTデータ 株式会社いなげや 株式会社ベルパークなど
強み	細かい業務も少額かつ短期間で依頼可能
電話番号	03-5843-7811
会社所在地	〒163-0434 東京都新宿区西新宿2-1-1 新宿三井ビル34階

キャリアマートは累計19,000以上の採用業務を担ってきた採用代行サービスです。採用計画の立案から内定者のフォローまで一通りの業務を依頼することが可能で、細かい業務だけでも委託できます。

支援期間の柔軟性も高く、最短3日から依頼することが可能です。特にデータコンバートや書類選考といった業務は少額かつ短期間で依頼できるので、採用担当者の負担を少しだけ軽減したい場合でも気軽に利用できます。

業務全般の委託も可能ですが、依頼範囲の柔軟性を加味すると、業務の一部を委託したい場合に特に有用な採用代行サービスといえるでしょう。

失敗しない採用代行サービス選びのポイント

採用代行サービスを検討する際には、以下のような点に注目しましょう。

特に、綿密にコミュニケーションをとれるかは採用代行サービスのデメリットを削減できるポイントにもなるので、あらかじめ確認しておくことが重要です。それぞれ詳しく解説します。

自社のルールに合うか

まずは検討している採用代行サービスが、自社のルールに合うか確認しましょう。採用業務の一部を依頼する場合、他の業務との連携性を加味する必要があります。そのため、検討している採用代行サービスが、自社のルールに対応できるかを確認することが重要です。

具体的には、業務関係の連絡体制や、各業務への対応方法などをあらかじめ確認しておきましょう。加えて、契約の締結方法まで確認しておき、自社の方式に合ったサービスを選択すれば、スムーズに運用を開始できます。依頼後の認識のズレや無駄な業務の発生を防ぐためにも、ルールの確認は綿密に行っておきましょう。

委託したい業務に適応しているか

続いて、検討している採用代行サービスの業務対応範囲についても確認しておきましょう。採用代行サービスには採用計画の立案から内定者のフォローまでさまざまな業務を委託できますが、サービスによっては委託できる業務範囲が限られていることも少なくありません。

また、幅広い業務に対応している企業でも、得意分野はそれぞれ異なります。そのため、自社が代行を依頼したい業務を得意とする企業を選んだ方が、大きな成果を期待しやすいです。採用代行サービスを選ぶ際には、自社が委託したい業務を得意としている企業を選びましょう。

綿密にコミュニケーションがとれるか

綿密にコミュニケーションがとれるかも、採用代行サービスを選ぶ際のポイントです。採用代行サービスに委託した業務は、任せきりにしてしまうと業務内容が不透明になり、自社の業務と連携がとりづらくなってしまいます。

また、窓口担当者と満足にコミュニケーションを取れないと、イレギュラーな対応が必要になった場合やトラブルが発生した場合に迅速な対応が取りづらいです。さらにいえば、任せた業務に関するノウハウが自社に蓄積されないため、担当者のスキルアップにつながりません。

採用代行サービスに依頼する際は、窓口担当者とコミュニケーションがとりやすいか確認し、運用開始後に逐一情報共有できる企業を選ぶことをおすすめします。

費用対効果は適切か

採用代行サービスを選ぶ際には、費用対効果も確認しましょう。一般的に、採用代行サービスとの契約は長期になることが多いです。そして、多くのサービスでは運用を開始してから不満が出ても、すぐに解約することができません。

そのため、採用代行サービスを選ぶ際にはあらかじめ依頼できる業務内容や業務の質を確認しておき、可能な限り費用対効果が高いサービスを選ぶことが重要になります。

特に求人活動を依頼する場合は、利用する求人媒体の種類や求人広告の出稿にかかる工数などによって金額が大きく変動することが多いため、慎重な吟味が必要です。

実績は十分か

採用代行サービスを検討する際は、過去の実績も確認しましょう。基本的には、実績が豊富なサービスを選んだ方が、大きな成果が期待できます。

特に、自社と同じ業種や事業規模の企業における実績が豊富な企業であれば、自社の業務を委託した際にも効果的な提案を行ってくれる可能性が高いです。

また、自社が求める人材と似た人材に採用活動を行った実績が豊富にある企業に依頼すれば、より解像度の高いペルソナ設定やニーズに合った説明会の実施などが期待できます。採用代行サービスを選ぶ際は、あらかじめサービスの実績を確認しておきましょう。

採用代行サービスの料金相場

採用代行サービスの料金相場は以下のようになっています。

料金体系	料金相場
月額一律料金型	5万円～200万円/月
従量課金型	依頼する業務によって変動

基本的には、毎月定額の料金が発生する月額一律料金型と、委託する業務ごとに料金が設定されている従量課金型のどちらかを採用している企業が多いです。それぞれの料金体系について詳しく見ていきましょう。

月額一律料金型

月額一律料金型は、委託できる業務内容があらかじめパッケージ化されており、月額で定額の料金が発生する料金体系となります。月額一律料金型の場合は、採用する人材のステータスによって金額が変動することが多いです。一般的な料金相場は以下のようになっています。

採用形式	料金相場
新卒採用	10万円～70万円/月
中途採用	20万円～200万円/月
パート・アルバイト採用	5万円～15万円/月

基本的には新卒採用よりも、採用プロセスを画一化しづらい中途採用の方が割高になる傾向にあります。一方で、パートやアルバイトの採用業務は比較的低コストで依頼することが可能です。

各項目における価格の幅については、依頼する業務範囲や内容によって変動します。委託する業務の範囲自体が広い場合や、工数がかかりがちな業務を依頼する場合は、高額になる傾向があります。

従量課金型

従量課金型は依頼する業務によって金額が設定されている料金体系です。それぞれの業務の料金相場は以下のようになっています。

委託する業務内容	料金相場
求人媒体への掲載	5万円～20万円（月額制の場合もあり）
各媒体の管理・運用	10万円～100万円/月
応募者管理	5～10万円/月
スカウトメールの配信	1通あたり300円～2000円
説明会の実施	1回あたり5,000円～5万円
選考日程の調整	1回または1人あたり1,000円～5,000円
面接代行	1回あたり5万円～30万円
合否通知	1万円～3万円/月
内定通知書の発送・返送	2万円～5万円/月

基本的には依頼する業務内容によって、金額や料金体系が大きく異なります。また、同じ業務範囲でも、対応する求職者の数や採用予定の職種によって金額が変動することが多いです。

採用代行サービスとは

採用代行サービスとは、文字通り企業の採用活動に関する業務を代行してくれるサービスのことです。「Recruitment Process Outsourcing」を略して「PRO」とも呼ばれています。

近年は労働者の転職が一般的になった他、企業側もキャリア採用などを積極的に行うようになり、年間を通して継続的に採用活動をすることが多くなりました。また、採用活動の場も広がり、Web上だけでなくSNS上で採用業務を行う機会も増えています。

特にSNS上での採用活動は定期的な情報発信が必要になる他、コメントの返信などで工数が多くなりがちです。採用代行サービスを活用すれば、採用業務の一部を外部に委託できるため、採用担当者の負担を軽減できます。

採用代行サービスに依頼できる9つの業務

採用代行サービスでは以下のような業務を依頼することが可能です。

上記のうち、一部のみを依頼することもできる他、採用活動全体をワンストップで依頼することも可能です。それぞれの業務について詳しく解説します。

採用計画の立案

採用代行サービスでは、採用計画の立案から依頼することが可能です。会社設立から日が浅い企業や、今まで採用で人員強化を行ってこなかった企業は、採用に関するノウハウが蓄積されていないことも少なくありません。また、小規模な企業では、そもそも採用担当者を立てていないということも多いでしょう。

採用代行サービスを利用すれば、採用したい人材のペルソナ設定から施策の立案、選考フローの設計まで、採用計画の立案に関する一通りの業務を委託できます。

ただし、採用計画の内容は会社の経営戦略にも直結してくるため、実績に不安があるサービスには依頼しづらいです。採用計画の立案を依頼する場合は。特に実績が豊富なサービスを利用することをおすすめします。

求人

採用代行サービスでは求人に関する業務を代行することも可能です。具体的には、ターゲットを踏まえた求人媒体の選定や、求人票・求人広告の作成などを依頼できます。特に求人媒体の選定の際には、人材紹介会社の開拓も必要になることが少なくありません。そのため、採用業務の中でも特に工数がかかる工程となっています。

採用代行サービスに求人業務を依頼すれば、上記の業務の大半を外部に委託できるため、自社の採用担当者の負担を大幅に削減することが可能です。結果として、会社説明会や選考など、採用業務の中でも特に重要な部分にリソースを割きやすくなります。

応募者管理

応募者の管理も採用代行サービスに依頼することが可能です。求人に求職者が応募してくると、エントリーシートや履歴書などの管理が必要になります。特に応募数が多くなると、書類の管理が煩雑になることが少なくありません。また、応募者からの問い合わせへの対応や、選考ステータスの管理も必要です。

応募者管理を採用代行サービスに依頼すれば、必要書類の収集や選考ステータスの管理などを一括で委託できます。加えて、応募者からの問い合わせや選考結果の通知を依頼することも可能です。

書類選考（スクリーニング）

採用代行サービスでは書類選考も依頼できます。書類審査におけるスクリーニングをはじめ、SPIのような適性検査や、スキルテストの実施も依頼することが可能です。また、選考結果の管理も委託できます。

特に適性検査やスキルテストの採点作業は、応募者が多くなると膨大な工数になります。採用代行サービスに依頼するとテストの採点にかかる工数を大幅に削減できるため、他の業務にリソースを回すことができます。

スカウト

求人媒体でのスカウトメールの配信やDMも、採用代行サービスで委託できます。近年は自社の採用要件に合った人材に効率良くアプローチするために、スカウトメールやDMを活用する企業も少なくありません。

メールやDMによるスカウトは、自社の採用要件に合っているにも関わらず、自社を認知していない人材にアプローチするために重要な施策です。一方で、スカウトを送る人材の選定や、反応率の高い本文の作成などが必要になるため、自社で対応すると業務負担が大きくなります。

採用代行サービスを利用すれば、スカウトにかかる工数を削減できます。サービスによっては、スカウトメールの自動配信を行うことも可能です。

日程調整

採用代行サービスでは、選考の日程調整も委託することが可能です。書類選考を通過した採用候補者と面接官のスケジュールを把握し、双方の都合に合った日程をメールや電話で調整してくれます。

決定した日程の連絡まで代行してくれるので、採用担当者は特に作業を行う必要がありません。選考日程のリマインドや、選考後の候補者へのフォローも行ってくれるので、他の業務に集中することが可能です。

説明会の実施

会社説明会の実施も、採用代行サービスに委託できます。会社説明会は求職者に自社の強みや社風を伝える重要なイベントです。求職者は会社説明会の内容をもとに自社の解像度を高め、自身の形成しているキャリアや働き方にマッチしているかを判断します。

採用代行サービスに説明会の実施を依頼すれば、説明会での会社説明やプレゼンを委託することが可能です。また、説明会に必要な資料の作成も一括で行ってくれます。結果として、説明会の実施にかかる自社の工数を大幅に削減する事が可能です。

面接代行

採用代行サービスでは採用面接の代行も依頼できます。採用面接は候補者が自社の採用要件にマッチしているか判断する重要な工程ですが、採用経験が少ない企業の場合は、有効な質問の考案や採用基準を満たす人材であるかの判断が困難です。

また、面接官が面接に慣れていないと、候補者の長所を掘り下げることができず、自社の選考基準に合っていた求職者の採用機会を失ってしまう可能性もあります。

採用代行サービスを利用すれば、人事経験者やキャリアカウンセラー経験者など、面接の経験が豊富な人材に面接を担当してもらえるため、候補者が採用基準を満たしているか正確に判断できます。

完全に面接を委託するだけでなく、面接官に面接に同席してもらうことも可能なので、面接業務に不安がある場合は積極的に利用したいサービスです。

内定後フォロー

採用代行サービスには内定者の支援も依頼できます。内定者を自社に確実に入社させるためには、内定後のフォローが不可欠です。

しかし、内定後のフォローでは内定者への会社情報などの共有の他、積極的なコミュニケーションも必要になるため、工数が多くなりがちです。採用代行サービスに内定後のフォローを依頼すれば、自社のリソースを抑えつつ内定者が入社する可能性を高められます。

採用代行サービスのメリット

採用代行サービスを利用するメリットは以下の通りです。

最も顕著なメリットは採用担当者の負担を軽減できることですが、採用に関するノウハウのない企業でも、質の高い採用戦略と効率的な採用プロセスを立案できることも大きなメリットとなります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

採用戦略の質を高められる

まず、採用代行サービスを利用することで、採用戦略の質を高めることが可能です。採用戦略は採用業務全般の指針となるだけでなく、会社の経営戦略にも直接関わってきます。

特に自社の課題の洗い出しや求める人材のペルソナ設定の質が悪いと、そもそも必要な人材が応募してくれないことも少なくありません。しかし、自社に採用活動のノウハウがないと、質の高い採用戦略を立案することが困難です。

採用代行サービスを利用すれば、豊富なノウハウをもとに自社に最適な採用戦略を立案してくれます。事業計画を達成するために必要な人材のペルソナ設定や採用手法の選定だけでなく、実際に行う施策の提案まで行ってくれるため、自社にノウハウがなくても効果的な採用活動を行うことが可能です。

採用担当者の負担を軽減できる

採用代行サービスを利用すれば、採用担当者の負担を軽減することが可能です。先述の通り、近年は継続的な採用活動が必要になりつつある上、採用手法が多様化していることから、採用担当者の業務量が膨大になりつつあります。

特に採用担当者の数が少なくなりがちな中小企業では、採用業務に割けるリソースが限られるため、実施したい採用活動の一部しか行えないことも少なくありません。

採用代行サービスを利用すれば、採用業務を外部に委託できるため、限られたリソースしか用意できなくても効果的な採用活動を行えます。結果的に、採用担当者の業務負担を削減することが可能です。予算があれば採用活動全般の代行を依頼することも可能なので、自社に採用担当者がいない企業でも採用活動を行えます。

採用プロセスの効率化

採用プロセスの効率化を実現できることも、採用代行サービスを利用するメリットといえるでしょう。自社に採用業務に関するノウハウがないと、採用プロセスに無駄が生じてしまうことも多いです。

無駄の多い採用プロセスは採用担当者の負担になるだけでなく、選考結果が出るまでに時間がかかることになります。結果、他社でも内定が出ている求職者が、自社の結果を待たずに他社に入社してしまいかねません。

採用代行サービスを提供している企業は、採用活動に関する豊富なノウハウを持っています。そのため、採用プロセスについても効率的な提案を受けることが可能です。具体的には、書類選考のリードタイム短縮化や、より効率的に選考の合否を判断できるような面接内容の提案などを受けられます。

採用代行サービスのデメリット

採用代行サービスの利用にはデメリットも存在します。主なデメリットは以下の通りです。

特に自社と採用代行サービスの間でミスマッチが生じるリスクがあることは、あらかじめ把握しておく必要があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

採用担当者のスキルが向上しない

採用代行サービスを利用すると、採用担当者のスキルが向上しないおそれがあります。特に委託した業務を完全に任せきりにしてしまうと、業務の内情が見えず、担当者の経験になりません。

一方で、採用代行サービスを利用していても、定期的な進捗確認や業務内容の説明などを積極的に受ければ、採用担当者はノウハウを蓄積できます。採用代行サービスを利用する場合は、委託する業務を任せきりにするのではなく、担当者自身から積極的に委託した業務に関する情報をヒアリングするようにしましょう。

ミスマッチが生じるリスクがある

採用代行サービスに任せきりにするデメリットは、採用担当者のスキルが向上しないことだけではありません。情報の共有が上手くいかず、採用活動にミスマッチが生じるリスクがあります。

自社と採用代行サービスの間に採用活動の認識にズレが出ると、応募してくる人材が自社の求めるスキルや経験を持っておらず、効果的な人材採用ができなくなります。結果として、採用活動の費用対効果が低くなってしまいます。

採用代行サービスに依頼する際は、依頼先と綿密なコミュニケーションをとり、自社の求める人材を正確に伝えるようにしましょう。また、求職者側のミスマッチを避けるためにも、自社体制や社内環境に関する最新の情報を逐一報告することが重要です。

コストがかさむ

金銭的コストがかさむ点も、採用代行サービスを利用する際のデメリットです。採用代行サービスに業務を委託すれば人的コストを削減できる一方で、金銭的コストが大きくなります。特に業務全般を委託する場合は、依頼費用が高額になります。

そのため、採用代行サービスを利用する際は、自社で実施できる業務を吟味し、依頼する業務内容を絞ることも重要になります。また、企業によって依頼費用やサービス内容に違いがあるので、検討しているサービスの費用対効果が高いか、事前に確認しておきましょう。

採用代行サービス導入の流れ

採用代行サービスを導入する際には、以下のような流れになることが多いです。

それぞれのステップについて詳しく解説します。

採用代行サービス開始前の準備

まずは採用代行サービスを開始する前の準備を行いましょう。運用をスムーズに開始するためには、業務を行うために必要な情報を依頼先と共有しておくことが重要です。

例えば、採用施策の実施や求人などを依頼する場合は、自社が採用したい人材に求めるスキルや職種、経歴などの情報を事前に共有しておくことで、円滑に運用を開始できます。一方で、書類選考や説明会の実施、面接代行などを依頼する場合は、自社の仕事内容や体制、職場環境などの共有が必要です。

また、応募者管理や内定後のフォローなど、求職者の管理を依頼したい場合は、自社で導入している採用管理ツールなどの情報を共有しておくとスムーズに業務を委託できます。以上のように、委託したい業務に合わせて、必要な情報を準備しておきましょう。

キックオフMTG

採用代行サービスの運用開始直前には、キックオフMTGを実施することが一般的です。キックオフMTGでは、委託する業務に応じて以下のような内容のすり合わせを行います。

特に重要になるのが採用活動の日程についてのすり合わせです。事業計画に沿って人材の採用を実施している場合、人材が必要な時期がある程度決まっていることも多いでしょう。

しかし、日程に関するすり合わせをしていないと、想定よりも採用活動に時間がかかり、必要な時期に人材が獲得できていないという事態にもなりかねません。

キックオフMTGでは採用活動の日程をはじめ、必要な情報のすり合わせを綿密に行い、認識の齟齬が生まれないようにしましょう。

運用開始

キックオフMTGの後はすり合わせた内容をもとに、採用代行サービス側で必要な資料を作成していきます。作成される主な資料は以下の通りです。

資料の作成には1週間程度かかることが多いです。自社で資料を確認し、問題なければ運用が開始されます。運用開始後は委託した業務を任せきりにすることも可能ですが、施策のズレ防止や担当者のスキルアップのため、定期的な情報共有は欠かさないようにしましょう。

また、採用活動が長期化する場合は、施策の定期的な検証と改善を行うことで、より高い成果を期待できます。サービスによってはレポートによる定期報告や改善策の提案をしてくれるので、うまく活用しましょう。

【まとめ】自社の採用基準に合った採用代行サービスを選ぼう

採用代行サービスのおすすめや選び方、導入するメリット・デメリットなどについて解説してきました。

採用代行サービスを選ぶ際は、対応可能な範囲や費用対効果を確認しましょう。特に自社が依頼したい業務を得意としている企業に依頼すれば、同じ金額でもより高い成果を期待できます。

同時に担当者と綿密なコミュニケーションをとれるかも確認しましょう。担当者と細かくコミュニケーションが取れれば、施策に対する認識のズレが生じるリスクを抑えられる他、自社の採用担当者のスキルアップにもつながります。

当記事を参考に、ぜひ自社に合った採用代行サービスを探してみてください。