【2024年5月最新】おすすめの法人向けIP電話を比較!選び方や導入メリットを解説

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IP電話おすすめを徹底比較

「おすすめのIP電話サービスを知りたい」
「自社に最適なIP電話はどう選ぶべき?」

会社で利用している電話の料金や、電話業務の応対品質の悩みを抱えている方は多いでしょう。

法人向けIP電話を導入すれば、コスト削減はもちろん、複数拠点の電話番号の一元管理や、場所を選ばない柔軟な働き方の実現にもつながります。

この記事では、おすすめの法人向けIP電話を比較紹介しつつ、選び方についても解説します。導入メリットや機能についてもお伝えするので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

法人向けIP電話おすすめ3選を比較

おすすめの法人向けIP電話を比較

おすすめの法人向けIP電話を3社紹介します。

法人向けIP電話特徴
MiiTel Phone(ミーテルフォン)AI分析機能が優秀
りもふぉん使える機能が豊富
BIZTEL(ビズテル)手厚いサポート体制

費用や強みなども解説しているので、ぜひ参考にしてください。

MiiTel Phone(ミーテルフォン)

スクロールできます
初期費用初期費用0円
利用費用月額5,980円(1IDあたり)
通話料(固定電話・IP電話)3分8.49円
通話料(携帯電話)1分16.9円
無料サポートあり
無料トライアルなし
(期間限定開催の可能性はあり)
運営会社株式会社RevComm

MiiTel Phoneは、電話業務の改善や効率化を実現する機能を搭載しています。AI分析機能を使えば、話し方の特徴やラリー回数を解析して成約につなげる応対方法が学習できます。

電話の自動録音や文字起こしを活用すれば、通話内容の再確認も可能です。これらの機能は、データに基づいた営業戦略の策定と実行を強力にサポートします。

りもふぉん

初期費用初期費用0円
利用費用月額980円~
通話料(固定電話・IP電話)1分9円
通話料(携帯電話)1分21円
無料サポートあり
無料トライアルあり(7日間)
運営会社合同会社クラウドエンジン

「りもふぉん」は、電話の着信を複数のスマ-トフォンに同時転送するクラウドIP電話サービスで、スマホやPCなど多様な端末で利用できます。

拠点間の内線通話が無料、転送・留守電など豊富な機能も搭載している点が魅力です。柔軟な働き方を支援し、ビジネスコミュニケーションの効率化に役立ちます。

BIZTEL(ビズテル)

初期費用50,000円~
利用費用21,000円~(内線番号数40~)
通話料(固定電話・IP電話)3分8円
通話料(携帯電話)1分18円
無料サポートあり
無料トライアル要問合せ
運営会社株式会社リンク

BIZTELは、豊富な機能と多様な課題に対応できるクラウド型IP電話です。拠点間の内線無料化によるコスト削減はもちろん、自動応答、IVR、CTI連携など豊富な機能が標準搭載されています。

課題に合わせて必要な機能だけを選べる柔軟性も魅力です。24時間365日の充実したサポート体制で、導入から運用まで安心して任せられるサービスです。

IP電話とは

IP電話とは

IP電話とは、インターネット回線を利用した通話技術です。従来の電話回線に比べてコスト効率と利便性に優れ、法人での導入が拡大しています。

なぜならば、電話線が不要で導入コストを抑えられ、インターネット回線の利用で通話料も削減できるからです。

また、インターネット環境があれば場所を選ばずに利用でき、外出中の社員も会社の電話番号で対応できます。

IP電話は、コスト削減と業務効率向上という二つの大きなメリットを提供し、法人におけるコミュニケーション基盤として欠かせない存在です。

IP電話の基本情報

IP電話の基本情報について、解説します。

IP電話について深堀りしていくので、参考にしてください。

IP電話の「IP」と主な種類を解説

IP電話の「IP」とは、「Internet Protocol(インターネットプロトコル)」の略称であり、インターネット回線を利用して通話を行うための共通通信規約のことです。

IP電話は、音声をデータに変換し、インターネットの通信ルールに従って、相手に届ける仕組みを利用しています。これにより、従来の電話回線とは異なるネットワークで通話が可能になります。

身近なIP電話として、多くのユーザーに使われている通話機能は3つです。

  • LINE
  • Discord
  • Skype

上記は、電話番号の代わりにアカウントIDを利用して通話を行います。一方電話番号を持つIP電話として、「050」から始まる「050型」や、市外局番から始まる「0AB-J型」などがあります。

これらのIP電話は、お得でかつ、すぐに導入しやすいという特徴があるため、コストを抑えて社用携帯を用意したい場合に有効な選択肢となるでしょう。

このように、「IP」とは、インターネットという共通の基盤を活用し、多様な形態の通話サービスを低コストかつ柔軟に実現させる技術なのです。

IP電話の仕組み

IP電話の仕組みは、音声をインターネット上でデータとして送受信し、相手に届けるシンプルなものです。

IP電話で相手に声が届くまでの流れ

  1. VoIP(※2)が音声を電気信号に変換
  2. 電気信号(元は音声)をVoIPゲートウェイ(※3)でIPパケットに変換
  3. IPパケットをインターネット回線を使って相手に送信
  4. 届いたIPパケットをVoIPゲートウェイで電気信号に再変換
  5. 電気信号をVoIPで音声に再変換して相手に届く
IP電話の仕組み

例えるなら、音声を一旦デジタル化してインターネットという道路に乗せて運び、相手の場所で再びアナログの音声に戻すようなイメージです。

この仕組みにより、従来の電話回線のように物理的な距離に依存せず、インターネットに接続されていればどこへでも音声を届けられます。

また、データ化することで、音声の劣化を抑えることも可能です。この技術革新が、IP電話の低コストかつ高機能な通話を実現しています。

※2 VoIP:音声をデータに変換してインターネットで送る技術
※3 VoIPゲートウェイ:アナログ電話とインターネットをつなぐ機器

IP電話と光電話との違い

IP電話と光電話の主な違いは、通話の仕組みに用いる回線技術と、サービスを提供する事業者の種類です。それぞれの違いについて、下記にまとめました。

項目IP電話光電話
通話の仕組みIPパケット(※4)をインターネット回線で送受信光ファイバーケーブル(※5)で直接音声信号を送信
サービス提供事業者主にインターネットプロバイダ光回線インフラを持つ通信事業者
通話品質インターネット回線の帯域に依存し、影響を受ける可能性あり電話専用の帯域を確保し、一般的に安定した高品質

IP電話と光電話は、データの伝送方式とサービス提供元が異なるため、通話品質やサポート体制などに違いが生じます。どちらを選ぶかは、利用環境や重視するポイントによって検討する必要があるでしょう。

※4 IPパケット:インターネットで送る小さなデータ
※5 光ファイバー:光でデータを送るケーブル

IP電話の種類

IP電話に用いられる電話番号の種類を解説します。IP電話の種類は3つです。


【無料・安価に導入しやすい】050型

「050型」は電話番号が「050」から始まる11桁の番号体系です。インターネット回線があれば安価で利用できるため、多くの法人で社用携帯の電話番号として利用されています。

またNTTの固定電話を利用するための「電話加入権」を購入する必要がないため、無料で電話番号を取得できます。IP電話アプリをダウンロードするだけで利用でき、既存の携帯電話端末を使った即日利用も可能です。

ただし、発信地を特定できないため、受信した側は迷惑電話や営業電話の可能性を懸念します。

050型番号は、コスト面や導入の手軽さでメリットがある一方、相手への配慮として、事前に情報提供を行うことが望ましいでしょう。

【高品質で緊急通報にも対応】0AB-J型

0AB-J型は、高品質な通信と緊急通報への対応が可能な電話番号体系です。一般的な固定電話と同様に、0から始まる10桁の番号体系であり、通信品質が高いという特徴があります。

番号体系の例

  • 03(東京都)
  • 06(大阪府)
  • 092(福岡県)

「050型」では対応していない警察(110番)や消防(119番)などの緊急通報も可能です。近年では、IP電話アプリや、クラウド上で内外線を連携させるクラウドPBXといった技術も登場しています。

クラウドPBXとは

インターネット経由で電話機能を提供するサービスのこと。物理的な交換機が不要で、場所を選ばずに「03(東京都)番号」などの利用ができる

通信品質を重視し、緊急時の対応も考慮する場合には、0AB-J型が適した選択肢と言えるでしょう。

【アプリで簡単通話】電話番号不要型

「電話番号不要型」は、電話番号がなくても相手と通話できるIP電話です。「LINE」や「Discord」、「Skype」などのサービスで使えるIP電話で、同一サービス同士なら基本的に通話料金がかかりません。

ただし、他のIP電話や携帯電話には課金しないと発信できなかったり、同一サービス以外との通話に対応していなかったりします。

ビジネスの現場では、異なる通信サービスや携帯電話との通話が頻繁に発生するため、利便性の面から法人利用には推奨できません。

IP電話の主な機能

IP電話の主な機能

ここではIP電話ツールに搭載されている機能を8つ解説します。

基本機能として装備されているサービスもあれば、オプション追加で使える機能もあります。自社の課題と照らし合わせ、必要な機能を見極めましょう。

外線通話機能

外線通話機能とは、IP電話から固定電話や携帯電話など、外部の電話番号へ発着信するための基本的な機能です。

この機能により、場所を問わず多様な通話ニーズに対応し、ビジネスコミュニケーションを円滑にします。

従来の固定電話や携帯電話に加え、海外の電話番号とも容易に接続できるため、国際的なビジネス展開のサポートにも役立ちます。

「03」や「06」といった、日本の主要な市外局番に対応しているIP電話も多く、固定電話と同様の信頼性を持って利用できる点も強みです。外線通話機能は、ビジネスの効率化に貢献する重要な機能と言えるでしょう。

内線通話機能

内線通話機能とは、同じIP電話システムを導入している拠点間や社員同士で、内線番号を使って無料または低コストで通話できる機能です。

この機能により、働く場所や拠点に関係なく、スムーズなコミュニケーションが実現します。リモートワーク中の社員も、同様に内線を利用でき、チーム全体の生産性向上に繋がるでしょう。

内線通話機能は、ビジネスの効率化と生産性向上が目指せる重要な機能です。

着信転送機能

着信転送機能は、ビジネスにおける機会損失を防ぎ、顧客満足度と業務効率の向上に役立ちます。

オフィス不在時でも、あらかじめ設定した別の電話番号へ自動的に転送できるため、重要な連絡を取り逃すリスクを大幅に軽減できます。

また、別の担当者へスムーズに転送することも可能です。顧客からの問い合わせに遅滞なく対応できるため、顧客満足度の向上が目指せるでしょう。

着信転送機能の利用で、ビジネスチャンスを逃さず、顧客に対しても柔軟かつ迅速な対応を可能にします。

留守番電話・ボイスメール機能

留守番電話・ボイスメール機能は、ビジネスにおける機会損失を防ぐ上で非常に有効な機能です。電話に出られない状況や営業時間外でも、顧客からの重要な連絡を自動的に録音し、後から内容を確認できるため、対応の遅れを防げます。

録音された音声は、メールで受信したり、アプリで簡単に再生したりできるため、場所を選ばずに内容を確認できる点も強みです。

留守番電話・ボイスメール機能は、顧客からの重要な連絡を取りこぼすことなく、機会損失を最小限に抑えるための強力なツールと言えるでしょう。

通話履歴・通話ログ管理機能

通話履歴・通話ログ管理機能は、企業の運営効率と改善に不可欠なツールです。全ての通話記録を、詳細にデータとして把握・保存できるため、客観的な情報に基づいた分析や判断が可能になります。

たとえば、「どの社員が・いつ・誰と・どのくらいの時間通話したのか」といったデータの確認で、顧客対応の状況を把握したり、社員の業務時間を分析したりできるでしょう。

これらの情報は、業務報告書の作成や、顧客対応の改善策を検討する際の重要な根拠となります。

通話履歴・通話ログ管理機能は、企業の透明性を高め、業務効率化と改善を促進するための強力な武器と言えるでしょう。

IVR(自動音声応答)機能

IVR(自動音声応答)機能は、問い合わせ対応の効率化に大きく貢献します。

「〇番を押すと〇〇担当に繋がります」といった自動音声ガイダンスを再生し、顧客からの電話を適切な部署や担当者へ自動的に振り分けられます。これにより、人的な手間の削減が可能です。

問い合わせの多い企業では、IVRの導入で、顧客が担当者を待つ時間や、たらい回しにされる不満を軽減できるでしょう。

IVR(自動音声応答)機能は、業務効率化を図り、顧客満足度の向上にも繋がる、非常に有効な機能のひとつです。

CRM連携機能

CRM連携機能は、顧客管理と営業活動の精度向上に大きく貢献します。世界的に有名な「Salesforce」や「HubSpot」などのCRMシステムと連携できるIP電話も多いです。

システムとの連携で、通話データや履歴を自動的にCRMへ記録・蓄積できるため、顧客に関する情報を一元管理できます。

過去の会話履歴を容易に確認でき、よりパーソナライズされた顧客対応にも役立つでしょう。CRM連携機能の利用で、顧客情報の効率的な管理、営業活動の質の向上につなげられます。

リアルタイム文字起こし・AI分析機能

リアルタイム文字起こし・AI分析機能は、営業・サポート業務の質を飛躍的に向上させます。通話内容を瞬時にテキスト化できるため、記録の手間を省き、内容の確認や共有が容易になります。

また、会話の傾向、話速、沈黙時間などを自動分析でき、客観的なデータに基づいた業務改善が可能です。たとえば、下記のような分析ができます。

  • 顧客がストレスを感じていないか
  • 適切なペースで対応できているか

リアルタイム文字起こし・AI分析機能は、営業・サポート業務の効率化と品質向上に大きく貢献する革新的な機能です。

法人でIP電話を導入するメリット

ここでは、法人でIP電話を導入するメリットを7つ解説します。

どのようなメリットがあるのか、ひとつずつ確認しましょう。

導入に時間がかからない

IP電話は、専用の機器設置が不要なため、迅速に導入できます。従来の固定電話システムとは異なり、インターネット回線を利用するため、新たな配線工事やアナログ配線の撤去といった物理的な作業が発生しません。

新しいオフィスを開設する際、固定電話であれば、配線工事の業者を手配し、工事完了を待つ必要があるでしょう。

しかし、IP電話であれば、インターネット環境が整っていれば、プロバイダとの契約と対応端末の準備だけで電話機能の利用を開始できます。

IP電話は、迅速な通信環境の構築を求める企業にとって、時間と手間を大幅に削減できる非常に有効な選択肢です。

初期費用・通話料などを安く抑えられる

IP電話の導入は、初期費用と通話料を抑えることができるため、企業全体のコスト削減につなげられます。

コスト削減ができる理由

  • 新たな配線工事や専用機器の購入が不要
  • インターネット回線を利用するため、固定電話よりも通話料が安価

従来の固定電話では、オフィス移転の際に配線工事費用が発生したり、内線システム構築に高額な専用機器が必要になったりすることがあります。

しかし、IP電話であればこれらの費用は不要です。また、国際通話も可能で、割安な料金で利用できるサービスもあります。

加えて、以前使用していた固定電話や携帯電話の番号をそのまま利用できるサービスもあり、番号変更に伴う顧客への周知コストも抑えられるでしょう。

IP電話は、導入時の負担を軽減し、長期的なコスト削減を目指す企業にとって有効な選択肢のひとつです。

複数の拠点を一括で管理できる

IP電話の導入で、複数拠点の電話管理を効率的に一元化できます。離れた拠点間でも、インターネットを通じて接続でき、単一の電話システムとして機能するため、個別の設備投資や管理が不要になるからです。

そのため、拠点ごとに電話回線を導入したり、保守点検を行ったりする必要もありません。IP電話は、煩雑な管理業務を効率化し、企業の運営コスト削減ができるでしょう。

外部システムと連携できる

外部システムと連携できるIP電話の導入で、顧客へのスムーズな対応や、業務ミスの削減などにつなげられます。連携先として代表的なシステムが「CRM」で、顧客との関係性を構築する管理ツールです。

たとえば、顧客から電話がかかってきた際、CRMと連携していれば、過去の応対履歴や顧客情報が自動的に画面に表示されます。

これにより、電話に出る前に顧客の状況を把握し、パーソナライズされたスムーズな対応が可能です。また、通話内容をCRMに自動記録することで、手動入力の手間を省き、情報の共有漏れや入力ミスも防げます。

IP電話と外部システムとの連携は、利便性を高めるだけでなく、企業の顧客対応力と業務効率を向上させる上で役立つでしょう。

外出先でも会社の固定番号が利用できる

IP電話の特徴を活かすことで、テレワークや外出先でも会社の代表番号を利用できます。どこにいても会社の固定番号が使用できるので、社会的な信用度の向上が目指せるでしょう。


たとえば、テレワーク中の社員が、自宅のパソコンや携帯電話からでも会社の固定番号で発信・着信ができるようになります。また、外出先からでも同様な対応ができるため、場所にとらわれない柔軟な働き方も可能です。

IP電話は、現代のビジネスニーズに応える強力なツールと言えるでしょう。

従業員の増減に対応しやすい

IP電話は、従業員の増減や組織変更に柔軟かつ迅速に対応できます。契約内容を変更するだけで電話番号の追加が可能です。

新しい従業員が入社した場合、固定電話であれば、物理的な配線工事や電話機の設置が必要となり、時間と手間がかかるでしょう。

しかし、IP電話であれば、管理画面からの操作やプロバイダへの連絡だけで速やかに新しい電話番号を追加できます。

部署の新設や統合といった組織変更にも、物理的な作業を伴わずにスピーディーに対応できる点はIP電話の強みです。

IP電話は、人員構成や組織体制が変化しやすい企業にとって、常に最適な通信環境を維持できます。

多様な機能による業務効率化

IP電話は、AI連携や外部ツール連携に加え、多様な機能で業務効率化に貢献します。

単に通話機能を提供するだけでなく、業務を円滑に進めるための便利な機能が搭載されている点がIP電話の大きな特徴です。具体的には、下記のような業務効率化が目指せます。

  • 営業担当者の教育をしたい場合
    →AIによる通話分析により、トーク内容の改善につなげられる
  • 電話に出られなかった場合
    →着信があったことをメールで通知する機能があるため、見逃しの防止ができる

このように、高度な分析やきめ細やかなサポート機能を活用することで、日々の業務効率化を目指せるでしょう。

法人でIP電話を導入するデメリット

ここではIP電話を法人契約するデメリットを3つ紹介します。

IP電話のデメリットと解決方法を把握しておき、効果的にIP電話を活用しましょう。

インターネット回線の影響を受けやすい

IP電話はインターネット回線の影響を受けやすいため、事前の対策が重要です。インターネット回線の混雑状況によっては、通話品質が左右される可能性があります。

このような状況を避けるためには、混雑する時間帯のインターネット利用を控えたり、他の電子機器から離れて電波干渉を防いだりする対策が有効です。

また、停電が発生した場合、IP電話は利用できなくなるため、UPS(無停電電源装置)などの予備電源を用意しておくことも重要な対策となります。

IP電話の導入を検討する際は、インターネット回線の特性を理解し、事前の対策を講じることで、安定した通話品質の確保ができるでしょう。

一部の電話番号に発信できない

「050型」や電話番号不要型のIP電話は、特定の電話番号への発信ができません。フリーダイヤルや緊急通報に必要な仕組みが、IP電話には備わっていないためです。特に緊急通報では、発信位置を特定できないことが迅速な対応の妨げになります。

発信ができない電話番号

  • フリーダイヤル(0120)
  • ナビダイヤル(0570)
  • 緊急通報(110・119)

IP電話は、フリーダイヤルや緊急通報の利用頻度などを考慮しながら選択することが大事です。もし上記の電話番号へ発信する機会が多い場合は、「03」や「06」などの市外局番が使えるIP電話の導入を推奨します。

同じアプリを導入する必要がある

電話番号不要型のIP電話は、利用相手も同じアプリを導入する必要があります。そのため、ビジネス用途での使用はおすすめできません。

たとえば、自身が「A」というアプリを利用している場合、「B」という別のアプリを利用している相手と通話ができません。ビジネスシーンでは、特定のアプリに限定されると、柔軟なコミュニケーションが阻害される可能性があります。

ビジネス用途でIP電話を導入する際には、多様な通話ニーズに対応できる「0AB-J型」や「050型」を選択するのが賢明です。

IP電話を法人契約する時の費用相場を解説

IP電話を法人契約する時の費用相場を解説

IP電話を法人契約する時の費用相場について解説します。各費用を下記にまとめました。

費用項目費用相場
初期費用0円〜数千円
月額費用数千円〜数万円
通話料金(国内固定電話に3分発信)8円〜9円程度

IP電話は、既存のインターネット回線で利用するため、初期費用0円から始められる場合が多いです。また国内の固定電話に3分間発信した際は、8円前後で利用できます。

オプション機能を追加する場合は別途費用がかかりますが、それらは自社の課題解決に繋がる有用な機能であることも多いです。自社が必要な機能を明確にすることで、費用対効果の高い導入が実現します。

法人向けIP電話を比較する時の6つのポイント

ここでは法人向けIP電話を比較する際に意識すべき6つのポイントを解説します。

比較ポイントを意識し、自社に合う法人向けIP電話を探しましょう。

自社に必要な機能が搭載されているか

自社の業務内容や電話応対における現状の課題を分析したうえで、必要な機能を持つツールを選びましょう。

なぜなら、必要な機能が搭載されていないと、業務効率化や課題解決の効果を十分に得られない可能性があるからです。

たとえば顧客対応の質を向上させたい場合は、通話録音機能が役立ちます。通話内容を録音しておくと、通話内容が確認でき、顧客対応向上のための改善策が考えられます。

また、FAX業務が多い企業であれば、クラウドFAX機能の有無も重要な選択肢となるでしょう。将来的な事業の拡大や組織の変更を考慮し、目的に応じた機能を搭載したツールを選択すれば、長期的な運用が可能です。

通話音声の品質が良いか

IP電話を選ぶ際には、料金だけでなく通話音声の品質を必ず確認し、業務に支障のないサービスを選びましょう。

IP電話は、回線状況によっては通話品質が低下し、顧客とのスムーズなコミュニケーションを妨げる可能性があります。

IP電話の通話品質は、総務省が定める通話基準に基づいて3つのクラスに分けられています。

  • Aクラス アナログ電話と同じくらいの通話品質
  • Bクラス 携帯電話と同じくらいの通話品質
  • Cクラス 通常のIP電話くらいの通話品質

「0AB-J型」は、Aクラスを満たさないと提供できないため一定の品質が期待できます。「050型」はCクラスでも提供可能なため、インターネット環境によっては音声が途切れるなどの問題が生じることがあるでしょう。

IP電話の契約前には、通話品質がどのクラスに該当するかを確認して、業務に支障をきたさないかどうかの比較検討が重要です。

予算内で運用できる料金体系であるか

IP電話を選ぶ際には、長期的な総コストを試算して予算内に収まるかの確認をしましょう。IP電話サービスの料金体系は、下記の3つです。

  • 初期費用
  • 月額費用
  • 通話料金

IP電話は、固定電話よりも安価に利用できますが、契約する電話番号の数や、追加するオプション機能によって費用が変動しやすいという特性があります。

初期費用が安くても月額費用が高額なプランや、通話料金が割安でもオプション機能の追加で予算を大幅に超過する可能性もあります。

また、従業員数が増加した場合、月額費用も増えるため、将来的なコスト変動も考慮しておく必要があるでしょう。

IP電話導入にあたっては、総コストや、将来的な事業規模の拡大などを考慮し、予算内で運用可能な料金体系であるか慎重な検討が大切です。

サポート体制は整っているか

IP電話を導入する際は、回線トラブルに備え、サポート体制が充実している会社を選ぶことが重要です。インターネット回線に依存するIP電話は、回線状況が悪化すると通話品質が低下するため、利用できなくなる可能性があります。

トラブルが発生した際に、迅速かつ丁寧なサポートを受けられる体制が整っていれば、業務への影響を最小限に抑えられるでしょう。

また、導入時のサポートや、操作方法に関する研修コンテンツなどが提供されていると、安心してサービスの利用開始ができます。信頼できる会社を選ぶことで、安定したIP電話運用と業務継続性の確保に繋がるでしょう。

専用電話番号の取得ができるか

ビジネスでIP電話を利用する際は、専用番号の取得が可能かを確認しましょう。また、用途に応じて適切な番号タイプを選ぶことも重要です。

専用の電話番号を持つことで、顧客からの信頼性を高め、ビジネス用途に適した運用が可能になります。会社の代表回線には、社会的な信用度が高い従来の「0AB-J型」の取得がおすすめです。

従業員の社用携帯には、コストを抑えられる「050型」のIP電話番号を振り分けるという使い分けができます。法人でIP電話を導入する際には、専用番号の取得可否を確認し、戦略的な番号割り当てを検討することが望ましいでしょう。

利用できる端末は豊富か

IP電話を選ぶ際、利用できる端末の種類が豊富かどうかを確認しましょう。なぜならば、対応端末の種類が多いほど、さまざまな働き方や設置場所に対応でき、従業員一人ひとりに最適なコミュニケーション環境を提供できるからです。

スマートフォンや携帯電話でIP電話が利用できれば、外出先で会社の電話番号が使えるため、ビジネスチャンスを逃しません。

また、PCで利用できれば、テレワーク環境でもオフィスと同様の機能が使えるため、業務効率の維持ができるでしょう。自社の働き方や業務形態に合わせた端末を選べば、従業員の満足度向上にもつながります。

【まとめ】法人向けIP電話は自社に合った機能と料金で選ぼう

法人向けIP電話の導入は、業務効率化やコスト削減のための有効な手段となります。その効果を最大限に引き出すためには、自社のビジネスニーズを深く理解し、必要な機能を過不足なく備えたサービスを選ぶことが不可欠です。

料金体系もさまざまで、初期費用だけでなく、月額料金や通話料、オプション費用なども含めた総コストを比較検討することが重要です。自社に最適なIP電話を見つけ、よりスマートなコミュニケーション環境を構築しましょう。

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